日本付近の経度1秒の実距離

以前、
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こちらの記事で「地球上における角度表記→メートル表記の大体の長さ(経度上)」なんていう記事を書いて、
赤道上での経度1秒の実距離や、逆に実距離が何秒や何分に相当するのかを表にしてみたことがあります。


でも、日本付近だと、赤道よりはだいぶ緯度が高いので、同じ1秒でも実距離はより短くなってきてしまいます。
そこで、今回は日本の関東地方(大体埼玉県辺り)を通過する、北緯36度線上での経度1秒の実距離を求めてみたいと思います。


まずは、北緯36度線上での地球の円周長を求める必要があります。
※以下、地球を球と仮定して話を進めます。

左の図のように、北緯36度線上の円周長は、半径Lの円の円周と言えます。
半径Lの求め方は、三角関数を用いて、
L=r*cos(36°)
となります。
円周は2πrですから、2*π*r*cos(36°)となります。
その解を360で割れば1度の長さが、360*60で割れば1分の長さが、360*60*60で割れば1秒の長さが求まります。
という訳で、R言語で使える表現で書くと、

(((40000/(2*pi))*cos(pi/5))*2*pi)/(360*60*60)

こんな感じになり、この計算結果だと単位がkmになってしまうので、さらに1000を掛けてあげるとm単位に置き換わります。
ちなみに、Rで角度の単位はラジアンを使うことになっているので、36度は、360/10ですから、2π/10=π/5で表され、πはpiと書くことになっているので上記のような表現となっております。


これで実際に計算してみると、1秒の長さは24.96966mとなります。
だいたい25mくらいということですね。


ちなみに地球が正しい球だとすると、上記の球では子午線の長さも40000kmと仮定でき、
緯度1度の長さは、赤道上での経度1度と同じ長さと等しくなります。
こちらは経度の数値にかかわらず地球上どこでも同じで、
緯度1秒は先の記事と同じく、30.86419753mとなります。

なので、日本付近では緯度経度1秒で囲まれる四角形は東西方向が約25m、南北方向が約30mの長方形となります。