トラックバックまで頂いてしまった…

先程、やまひろさんからトラックバックまで頂いてしまった…。
たいしたコメントも書いていないにもかかわらず…。
これで、やまひろさんのブログを見て、
先日の日本情報考古学会の内容について
「こちらのブログに行けば当日の詳しい様子が分かる!」
と思って飛んでこられる方がいらっしゃったら、
あまりの内容の無さにがっかりされるかも。
これじゃあ詐欺みたいなもんだなぁ…。


だから書き足したってワケではないんですが…


書き忘れていたというか、
書き足したくなったので追加で書きます。

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近藤さんや津村先生のご発表が、いわゆる「GISをつかった地理情報解析」
のオーソドックスな(だけど日本の考古学の現状では最先端の)発表だったことは
先日のエントリーで書きました。


まずこうした研究で、いつも頭が下がるのは、下地にしている標高データなどの地形データを(たいていの場合)一からデジタイズしていること。


まぁこの手の研究では当たり前と言えば当たり前なのでしょうし、
やまひろさんもどこかで「無い地図は作る!!」という「ぱわぁーあーけおろじぃ」を力説されてましたので、
こんなんでビビって、へこたれそうになっているようじゃ、
とてもじゃないけどGISの世界からは門前払いを食らってしまうのかもしれませんが、
それにしたって、他の考古学研究(いや、他の考古学研究が一からデータを作って無い、とは言いません。)に比べたら、
基盤となるデータ(しかもかなりの量)を一から自分で整備しなければならないというのはかなり大変な労力だと思います。
そういう意味で、やはりまだまだデータ基盤整備が遅れているなぁと思うし(この手のデータの整備は別に考古学での活用に限ったことではないので、もっと進んでもイイと思うんですけどね)、
そのことが新しい人のこの分野への参入への障壁になっているだろうと思われます。
(いや、こんなブログ書いてる暇あったら、自分が使う地形データの入力でもしてろ、というのはごもっともなご意見ですが…。)


一方で、先の近藤さんや津村先生の研究発表のキモは、
シミュレーションをするにあたっての各種パラメータの設定の仕方にかかっていると思われまして、
そうしたパラメータの設定が妥当かどうかについていろいろと検証することが、
この手の研究を深化させ、より妥当性の高い研究に結びついていくことになるのでしょう。


ただ、現状ではそうした部分に関しての質問などは、
実際にこの手の分析をやった人にしか分からないことが多く、
また、難しい(僕にとっては。勉強不足でスミマセン)数式をその場で理解しなければならないので、
それ相応の素養を身に付けておく必要があると思います。


だからなのか、シンポジウムの会場でなかなか突っ込んだ議論が起きていなかったのは、
聴きに行った側(←既にこの態度が受け身で良くない)としては少し残念でした(なので、近藤さんの発表に対して津村先生が質問した内容には感動しました。勉強になったなぁ…。)。


ともかくも、やはりこの手の研究は一度自分でやってみないとダメなようですね。
僕も出来るだけ早く重い腰を上げて一歩踏み出さなければ、と思いを新たにされました。

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ところで、近藤さんの発表で要の一つになっていた「ハイキング関数」について。


「ハイキング関数」を用いた解析は、かつて新納先生が行われていた研究を拝聴させていただいたことがあって、
その時も「おぉ!スゴイ!これだよ、これ!」
と、一人で勝手に盛り上がってしまったのですが、
これには大変興味を持っております。
こういう分析はGISの真骨頂ですよね。


僕が個人的にGISで今一番やってみたいのは、
これを用いた解析かなぁと思っております。
もちろん、パラメータの設定が重要で、そのための勉強をしなければならないことはよくわかっているのですが…。
とにかく面白そう!
自分の興味のある分野ではあまりこうした分析が行われているのを見たことがないので、
すこしやってみたいなぁと思っています。


やっぱりまずは解析ツールを入手しなきゃ…。
何がいいのかなぁ…。